平成11年札幌から脱サラをして、オホーツクの佐呂間町に移住してきました。平成12年から施行された介護保険制度を学び、福祉的な地域課題に取り組んで参りました。また同時に国連の人権条約(1989年子どもの権利条約、2006年障害者権利条約など)に着目して、事理弁識能力に欠ける方の人権について学ぶことで、現在の日本における福祉的課題が見えてきて、まだまだ十分ではないが、誰かが新たな後見サービスに着手しなければ、日本はその部分において大きく他国から遅れを取るのではないかという危機感をもってこの度、起業致しました。多くの方といろいろな角度から議論しながらこの後見制度を実のあるものにしていくことが、私の使命だと考えております。

相続対策や成年後見制度に携わってきた実感としては、任意後見契約を中心にしっかりと事前対策をするかが重要だということです。認知症を始め、判断能力が低下してしまってからでは、有効な対策をすることができません。その場合に、ご本人を支えている家族や親族の方、親族ではないがサポートをしてくれる方々に迷惑をかけてしまう事が多々あります。そうならないよう、任意後見契約・公正証書遺言や民事信託制度などの相続対策を、その方の状況に応じてしっかりとサポートしていくことが、私の使命だと考えております。

わたくしはこれまで高齢者や障がいのある方の支援に長年携わって参りました。その中で特に認知症の状態にある高齢者の多くが、周囲の人たちから搾取を受け寂しい老後となってしまう現状を目の当たりにしてきました。それらの経験の基づき、この方達の人権と財産を守るべく成年後見人としての業務にも関わってまいりました。
当法人後見センターは、認知機能が低下した状況でもしっかりと幸せな生活を支えていくための身上監護と、長い人生で築いてこられたであろう財産を確実にお守りする財産管理を、それぞれの専門職が役割分担して機能することのできるという、この新たな仕組みに大いに期待を寄せるところです。